見た目も味も美しい!フランスのチョコレートの特徴とは
フランスのチョコレートの歴史
スペインからフランスにチョコレートが伝わったとされるのが、1615年のこと。
ルイ13世とルイ14世の結婚をきっかけに、宮廷にチョコレートが持ち込まれ、またたく間に貴族階級にチョコレートが広まったと言われています。ルイ14世の時代、ヴェルサイユ宮殿で行われる公式行事には、いつも必ずチョコレートが登場したそうです。
17世紀頃になると特権階級のみならず一般人にもチョコレートが広まり始めました。
きっかけは、スペインを追われたユダヤ人たちがフランスに住み、彼らの中にチョコレート職人がいたこと。
やがて、街から国へチョコレート作りの技術が伝わり、これが、フランスのショコラティエのルーツといわれています。
フランスのチョコレートの特徴
フランスのチョコレートは、見た目にも美しいボンボン・オ・ショコラ(一口サイズのチョコレート)が主流です。ひと口サイズで小ぶりなのが特徴で、見た目の美しさや細部へのこだわりは、職人技を感じさせる奥深さがあります。また、ワインと同じで産地や生産時の気候によって微妙に味が変わる繊細な食べ物なので、
何時も変わらぬ味と見た目のチョコレートを作れるかどうかは、職人の経験と技量にかかっています。
フランスでは、クリスマスとイースター(復活祭)に最もチョコレートが売れるそうで、繁忙期には1トン近くもチョコレートを作る店もあるとのこと。ベルギーやドイツに引けをとらない「チョコレート大国」ですね。
ショコラティエによっては、「ホワイトチョコレートとは、チョコレートではない。」と言及する方もいます。
それは、 ホワイトチョコレートがカカオバター(カカオ豆の脂肪分)と粉末状のミルク、砂糖などを合わせて作られており「カカオマス」が存在しないから。
“本来のチョコレートの美味しさは、カカオマス(カカオ豆から皮などを取り除き、すりつぶしてペースト状にしたもの)があってこそ”というこだわりを持つショコラティエにとって、ホワイトチョコレートはチョコレートとは呼べないのです。
職人1人1人が持つ想いや考え方は、千差万別。
チョコレート1粒1粒のルーツや情熱を感じながら頬張ると、また違った味を楽しめそうです。